「return the life」
人生というものは時に残酷であり身勝手である
「捨てる神あれば拾う神あり」
ということわざがおるようにとある職に就いていた人が突然見捨てられ全く違う職に就くことは今のご時世珍しい事では無いだろう
この男隆も先週〇〇会社をクビになったばかりであった。
書類上の扱いでは「自主退職」となっているのだが本当の理由は会社の不正経理の告発によるリストラであった。
本来ならばこの時悔しいなどのマイナスな気持ちが先行する筈なのだがこの男は違った。
このまま黙って会社の不正経理を黙認するよりも思い切って公にした方が気持ちが晴れたからである。
しかし、彼にも不安はあった。
〇〇大学を二浪して卒業した彼の会社の面接官の目線は到底とても暖かいものでは無かったその中で唯一この会社のみ採用されたのである
今まで安定した職につき安定した給料を貰っていた今の彼の生活はこの1件によって脆く音を立てて崩れ落ちていった
足取り重く街頭しか付いていない暗い深夜の住宅街を歩いていたその時目の前にある人が目の前に立ったそしてその人は彼に対してこう言い放った。
「あなた斎藤隆さんですよね?」
いざ頭を上げてみるとそこには会ったこともない男性がたってにこやかに笑っていた
To be continued